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教員ブログ

2012.0112

ウエルネスな時間と空間 --釜石ボランティア記--  野坂俊弥健康福祉学科

 年末年始の休暇を利用して、被災地支援ボランティアに行ってきました。仮設住宅での作業の手を止めてふと顔を上げると、穏やかな日差しの元で紫煙をゆったりくゆらせる老翁がお一人。早速お話しをうかがっていると、災害で大切な家や友人をなくされたというのに背筋をシャンと伸ばして遠くを見つめながら「オレ達ががんばらねばなぁ」と予想外の力強いひと言。その頼もしさと一緒にいる心地よさは、まさに私の研究課題であるウエルネスを体現する人との邂逅を実感できる体験でありました。
 ウエルネスという言葉はすでによく使われているのですが、その概念は意外と知られておらず、それは「自分の人生には自分で責任を持つことを自覚し、より幸福でより充実した人生を送るために、自分の生活習慣を点検し、自分で変えなければならないことに気づき、これを変革していく過程(「ウエルネスの理論と実際」野崎康明著、メイツ出版)」と定義されています。つまりそこでは、心身の健康状態ももちろん重要ですが、人生観や価値観、あるいは環境などを含む総合的視座に立脚した健康観を持ち行動することの重要性が謳われています。ですので、自分の町を愛しその復興に自ら貢献する人生に価値を置くお年寄りのたくましい立ち姿と新年の陽光に、ウエルネスな風景を見て取ることができました。しかしその一方で、ウエルネスを評価する調査項目の開発作業を牛歩のような速度で進めている私としては、人生の先輩から一喝して頂いた思いがしました。
 みなさんにとって実り多い一年になりますように。

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