ちくわはチワワ | 静岡福祉大学

教員紹介

ちくわはチワワ

教員ブログ

「ちくわはチワワ、という題で教員ブログを書いたら」とひとに勧められ、いま、この文章を書いている。

 

私はちくわが好きだ。毎日のお弁当には必ずちくわが入っている。

疲れていたり忙しかったりするとつい、お弁当の品数が少なくなる。

 

そういうときにちくわは、すきまを埋め、かつその穴に緑の野菜をつめさせてくれる、優秀な子なのである。

きゅうりをつめてもよし、青葉をつめてもよし、チーズにだって、合う。枝豆やとうもろこしのつぶをつめこみたくなることもある。

ビールや日本酒のつまみにもいい。何より安く、おいしい。

 

 

ちくわはチワワ、はことば遊び(のようなもの)だが、私はそんな他愛ないことば遊び(のようなもの)も好きだ。

(チワワのことはよく知らないけれど、少なくとも外見は、その名に似つかわしい愛らしさがありますよね。)

などという、とりとめのないことを考えるくらいにはゆるりとした時間を、ここ数日は過ごしている。

 

先週末まで、子ども学科の学生さんたちが、彼らにとっては初めての施設実習に臨んでいた。

中には初めて親元を離れ、実習先に宿泊し、2週間の実習に取り組むひともいる。

 

実習で出会う子どもたちの中には、(学生さんにとって)ことばでのコミュニケーションが難しかったり、「ひらいて」もらえるまでに時間がかかったりする子どもたちも、いる。

当然みんな戸惑い、悩み、考え、考え、考え続ける。そしてその積み重ねの中で、多くの場合は実習終了間際に、ほんの少しの手応えを得る。

得られないことも、ある。教員として私(たち)は、そうした学生さんのことばを聞き、ともに考え、よろこび合う。

 

ほとんどの場合、ともに考え続ける、ということになる。

その過程で、彼らが自分自身を観(捉え)る視点をもつことがある。

おおきくなるね、おおきくなったね、と、たまらなくうれしくなる瞬間である。

 

今回の実習でも、多くのひとたちがそうした瞬間を私にくれた。

きっと…夏休みが明けて後期が始まると、さらに多くのひとたちが、たくさんの「聞いて!」を持ってきてくれる。

 

ところでちくわの穴を空白として捉えるか存在として捉えるか、と言ったひとがいたと思うけれど(ちくわじゃなくドーナツだったかもしれません)、そんなことを考え出すとせっかくのゆるりとした時間が台無しになってしまうので、もうしばらくはただただちくわに感謝する日々を過ごしたいと思う。

 

じき、後期ですね。みんなに会えるのをたのしみにしています。

 

 子ども学科 山下紗織

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