〈私〉の想いを語る 2020/01/06 教員ブログ Tweet 12月5日(木)、障がいのある人たちが仲間と一緒に語り合うイベントがありました。「静岡県作業所連合会・わ」の主催する『本人研修会』です。いつもは主に就労系の事業所等で働いている皆さんが西から東から100名を超えて参集したのは久しぶりです。 まずは『自慢の一品アピールタイム』から。30名余の仲間たちが壇上にあがって、自分が作ったもの、大切にしているものを紹介するタイムです。得意そうな顔、ちょっと恥ずかしそうな顔、少しとまどっている顔。どの顔も晴れやかに「自慢の一品」をアピールしていました。 次は、『あなたは、どこで、だれと、どんなくらしがしたいですか』タイム。 まずは4人のスピーカーからの発表です。「入所施設での暮らし」については馬渕さん、「グループホームでの暮らし」については山口さん、「一人暮らし」については中川さん、「家族との暮らし」については田島さん、が各々の暮らしぶりを愉しく、懸命に語ってくれました。 馬淵さんのことばの一コマです。 「わたしは、いちどきりのじんせいをおうかしたいです。もっと すきなことをすきなだけできるじゆうがほしいです。みなさんも、わたしといっしょに、じゆうをてにいれましょう!」 山口さんのことばの一コマです。 「私は、お店でクッキーを作ったり、パンを作ったりしています。仕事は、9時から3時半までです。私は、仕事が終わって、そうじをしてからグループホームに帰ってきます。」 田島さんのことばの一コマです。 「障害というだけで、嫌な思いをしたり、遠慮したほうがいいかなと思うことがあります。もっと障害者にやさしい目を向けてくれる、差別のない社会になることを願います。(中略)私と同じような病で悩んでいる方々にもこんな風にしていけばいいよね、と笑って話せる日が来たらステキなことだと思っています。」 中川さんのことばの一コマです。 「一人暮らしは何をするにも自由ですが、逆に言うと全部ひとりでやらなければなりません。やはり周りに支えてくれる人たちが欠かせないと思います。私の周りにも多くの人が関わってくれているおかげで、こうして一人暮らしができています。」 この発表をきっかけに、会場の皆さんから、「じぶんのゆめはなに?」「(工賃で)なにを買いたい?」「これからどんなくらしがしたい?」・・・「プラモデルがほしいなあ」「コンサートにいきたいな」「ディズニーランドに行ったよ」「けっこんしたいな」「ラジカセを買ったよ」・・・次々と手があがり、マイク片手に想いを語ります。1時間半がアッという間に過ぎていきました。 障がいのある人が仲間たちに自分の想いを語る機会は、それほどに多くはありません。でも、だれしもたくさんの想いに包まれてくらしています。うれしいことも楽しいことも、つらいことも哀しいことも、みんな〈夢〉のなかに放りこんで、「わたしの世界」を紡いでいます。 後日、こんな感想をいただきました。「思いもよらなかったことですが、(自分から)挙手をして発表した利用者もいて、母親にお話をしたらたいへん驚かれたし、たいへん喜ばれていました。私たち職員も予期せぬことで驚きましたし、とてもうれしかったです」と。こんな〈驚き〉が共鳴し合えば、もっともっと仲間たちが心豊かにつながり合うことができます。 〔参加者のみなさん、つたない進行でごめんなさい。そして、ワクワク・ドキドキの愉しいひとときをありがとう。〕 健康福祉学科 増田 樹郎
〈私〉の想いを語る 2020/01/06 教員ブログ Tweet 12月5日(木)、障がいのある人たちが仲間と一緒に語り合うイベントがありました。「静岡県作業所連合会・わ」の主催する『本人研修会』です。いつもは主に就労系の事業所等で働いている皆さんが西から東から100名を超えて参集したのは久しぶりです。 まずは『自慢の一品アピールタイム』から。30名余の仲間たちが壇上にあがって、自分が作ったもの、大切にしているものを紹介するタイムです。得意そうな顔、ちょっと恥ずかしそうな顔、少しとまどっている顔。どの顔も晴れやかに「自慢の一品」をアピールしていました。 次は、『あなたは、どこで、だれと、どんなくらしがしたいですか』タイム。 まずは4人のスピーカーからの発表です。「入所施設での暮らし」については馬渕さん、「グループホームでの暮らし」については山口さん、「一人暮らし」については中川さん、「家族との暮らし」については田島さん、が各々の暮らしぶりを愉しく、懸命に語ってくれました。 馬淵さんのことばの一コマです。 「わたしは、いちどきりのじんせいをおうかしたいです。もっと すきなことをすきなだけできるじゆうがほしいです。みなさんも、わたしといっしょに、じゆうをてにいれましょう!」 山口さんのことばの一コマです。 「私は、お店でクッキーを作ったり、パンを作ったりしています。仕事は、9時から3時半までです。私は、仕事が終わって、そうじをしてからグループホームに帰ってきます。」 田島さんのことばの一コマです。 「障害というだけで、嫌な思いをしたり、遠慮したほうがいいかなと思うことがあります。もっと障害者にやさしい目を向けてくれる、差別のない社会になることを願います。(中略)私と同じような病で悩んでいる方々にもこんな風にしていけばいいよね、と笑って話せる日が来たらステキなことだと思っています。」 中川さんのことばの一コマです。 「一人暮らしは何をするにも自由ですが、逆に言うと全部ひとりでやらなければなりません。やはり周りに支えてくれる人たちが欠かせないと思います。私の周りにも多くの人が関わってくれているおかげで、こうして一人暮らしができています。」 この発表をきっかけに、会場の皆さんから、「じぶんのゆめはなに?」「(工賃で)なにを買いたい?」「これからどんなくらしがしたい?」・・・「プラモデルがほしいなあ」「コンサートにいきたいな」「ディズニーランドに行ったよ」「けっこんしたいな」「ラジカセを買ったよ」・・・次々と手があがり、マイク片手に想いを語ります。1時間半がアッという間に過ぎていきました。 障がいのある人が仲間たちに自分の想いを語る機会は、それほどに多くはありません。でも、だれしもたくさんの想いに包まれてくらしています。うれしいことも楽しいことも、つらいことも哀しいことも、みんな〈夢〉のなかに放りこんで、「わたしの世界」を紡いでいます。 後日、こんな感想をいただきました。「思いもよらなかったことですが、(自分から)挙手をして発表した利用者もいて、母親にお話をしたらたいへん驚かれたし、たいへん喜ばれていました。私たち職員も予期せぬことで驚きましたし、とてもうれしかったです」と。こんな〈驚き〉が共鳴し合えば、もっともっと仲間たちが心豊かにつながり合うことができます。 〔参加者のみなさん、つたない進行でごめんなさい。そして、ワクワク・ドキドキの愉しいひとときをありがとう。〕 健康福祉学科 増田 樹郎