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選手を支える「もの」と「ひと」~教員ブログ~

教員ブログ

8月25日から東京パラリンピックの競技が始まりました。

視覚障がい者の水泳競技において用いられる用器具として、「タッピングバー」というものがあります。視覚に障がいがあると、ターンやゴールのときに誤って壁に衝突してしまう危険性があります。そのような危険を回避するために、視覚障がい者の水泳では、選手がターンやゴールする時に選手の頭部や背中を「タッピングバー」という長い棒で叩いて、ターンのタイミングやゴールを合図します。合図をする役割をする人のことを「タッパー」といいますが、タッパーは、普段の練習を通して合図するタイミングを覚えていきます。タッパーは誰でもできる訳でもなく、「その選手にとってのタッパー」なのです。

 今回のパラリンピック水泳に出場予定であったアメリカの選手が、新型コロナウィルス感染症拡大に伴う影響で介助者の入国制限があり、普段身近で介助している母親の同行が認められなかったために出場を辞退せざるを得なかったというニュースを目にしました。

 パラリンピックを観戦するときに、競技している「障がい者」本人に目が行きがちです。しかし、選手が全力で競技するためには、それぞれの競技と障がいに合わせた「用器具」や選手をサポートする「介助者」の存在が必要不可欠です。競技を観戦するときには、選手以外にも目を向けていただくと、新たな発見があるかもしれません。

                             健康福祉学科 渡辺 央