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里親さんの子育てが変わる「フォスタリングチェンジ」

教員ブログ

皆さんは「里親制度」を知っていますか。今、日本には様々な事情で実の親と暮らせない子どもたちが約45,000人いますが、そのような子どもたちを自分の家庭に迎え入れ、温かい愛情と正しい理解でその成長をサポートする人が「里親」です。スタジオジブリのアニメ映画「思い出のマーニー」の主人公「杏奈」も里親家庭で生活していますね。

ただ、血が繋がっている親子が一般的な日本では、血が繋がらない子どもと家族になるのは努力が要ります。しかも、実の親と暮らせない事情の中には「虐待」も含まれており、「虐待」をされた子どもたちは心に大きな傷を負っているので、里親さんの家庭で生活している間も、そのような傷からくる心の叫びが様々な行動となって現れたりします。

「フォスタリングチェンジ」は、里親さんが子どもたちと「どのように接すれば良いのか」をトレーニングするためのプログラムで、「子どもの良い点を発見し、良い点をほめ、適切な行動をうながす」「子どもへ肯定的に注目する」「子どもと一緒にいることを大切にする」「家庭内のルールを設定し、ルールを守ることを分りやすく伝える」などが含まれていますが、その根底にあるのは、養育者は感情的にならず、子どもの行動には一定の対応をする明確で一貫した意思と態度を保つ必要があるということです。これは会津に伝わる「ならぬことはならぬものです」にも通じるように思われますし、里親さんだけでなく、子どもを育てている人すべてが参考にすべき諸点を含んでいると考えられます。

8月25日の土曜日、静岡市内の静岡済生会病院で、静岡市助産師会主催の「社会的養護が必要な子どもたちとその支援」という研修会が開かれますが、この中で「フォスタリングチェンジ」が紹介されます。里親さんによる子ども養育の実際について興味を持っていただけるのであれば、是非ともご参加ください。また、「思い出のマーニー」をご覧になっていない皆さんは、是非ご覧になることをお勧めします。静岡県、その中でも特に静岡市は里親養育が進んでいることで全国的にも有名です。この機会に、子どもの養育のあり方についてじっくりと考えてみては如何でしょうか。

(福祉心理学科 相原眞人)

「社会的養護が必要な子どもたちとその支援」チラシ(2018年8月、静岡済生会総合病院)