手続き記憶2018 | 静岡福祉大学

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手続き記憶2018

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記憶にはさまざまな種類があります。そのなかでも,ピアノの演奏,自転車の乗り方,スキーやテニスなどのスポーツの技能などの運動を学習することに関する記憶は,手続き記憶とよばれています。ある出来事や文章を覚えるといった記憶とは異なり,徐々に獲得されていくことが手続き記憶の特徴です。心理学の近接領域であり,脳の働きを直接的に研究を行う分野の1つに神経心理学とよばれる研究分野があります。そして,手続き記憶に対して特有に働いている脳の証拠が数多く近年報告されています。

心理学的にも,さまざまな課題によって測定が行われ,加齢の影響の検討も行われています。必ずしもすべての報告が一致しているわけではありませんが,加齢の影響はほとんどない,という一致した見解に至っています。一端獲得した手続き記憶は,高齢期でも低下せず,維持され続けると言えるでしょう。

(福祉心理学科 石原治)

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