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災害時におけるメンタルへルスを考える

教員ブログ

人間社会の不常理は、古今東西を問わずある。そのような中で『個の尊重』『社会正義』『平等性』・・・と、福祉を追及する我々は願いを込めて実践し語っている。しかし空しいかな賢いはずの人間は自我自尊や保身に走り、あげくの果てに目や耳を覆いたくなるような事までしてしまう。

情念を持たない大自然・自然界は、厳しさもあるが我々人間に恵みを与えてくれている。春夏秋冬のある日本列島、花鳥風月は安らぎであり誇りでもあった。ところがこの最近の『酷暑』『炎暑』『大豪雨』『数々の大地震』『東から西への台風』驚きの日々。ローマのカエサル流に云えば『自然界よ お前もか・・』である。

この社会や地球上での生活は、ままならないことの連続。そのような時に人々はストレスを感じるものである。生理的なストレスをはじめとし、物理、化学、心理・社会的な要因によってストレス状態が起こるもので、『酷暑』『大豪雨』は物理的ストレスと云ったところであろう。『仕事が大変。厳しい!』というレベルでなく、考えも及ばない筆舌にも表せないような出来事を体験すると、人は誰ものが異変をきたし身体的に精神的な症状を呈すことがある。これはPTSR(Post Traumatic Stress Reaction )と云って正常な反応と思える。しかし半年、1年、5年と不安状況が続き社会生活に支障をきたす人も居る。これをPTSD(Post Traumatic Stress Disorder)という。災害時の対応としては救命・救護が大事であることは当然であるが、やはり初期からのPTSR対応やPTSD予防が大事なこととなる。長期戦となることも覚悟。

8年前の東日本大震災の後、子どもの心のケア活動として、本学の学生40人が3班に分かれ岩手県に行ってきた。その学生たちは現場で、災害対応・こころのケア(メンタルへルス)のことは身をもって感じたであろう。いつ想定外の事が起こるか分からない、大災害、大事故、大事件の折りのメンタルヘルス対応、真剣に取り組まなければならないと思う。

(特に暑い夏に思う、『ヒロシマ』『ナガサキ』のことも同じ。)

(福祉心理学科 山城厚生)