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新しいゼミのはじまり~教員ブログ~

教員ブログ

この4月からある一つのゼミが新しく始まりました。ゼミの時間は、ゼミ生のフレッシュな3年生数名と一緒に、いつも研究室の扉を全開にして授業を行っています。コロナ禍ではありますが、否、コロナ禍だからこそ、ゼミのテーマとして社会的「つながり」をあげています。

 

さて、ここでは意外と知られていないかもしれない「ゼミとは何か?」について少しだけ説明してみようと思います注1

 

ゼミ(ゼミナール)は、特定の教員のもとに少人数の学生さんが集まり、研究しその成果を報告・討論するものです。ゼミという言葉は、シラバスや学校紹介のパンフレットで大きく記されることはありません。たとえば本学のシラバス上では、「卒業研究Ⅰ」「卒業研究Ⅱ」という名目で記されています。しかし、大学と密接に結びついている重要な文化の一つです。

 

ゼミが他の授業と大きく異なる特徴として、「学生さんが研究をする」ということがあります。もちろん教員は研究をその役割の1つとしてもち、学生さんにその具体的な方法を見せて伝えます。また、必要な道具や材料を貸し出すこともします。しかし、ゼミは「すでに(教員が)知っていることを教えるのではなく、いかに知るかを教えること」(潮木, 2008 括弧部は筆者が加筆)を目的としています。また、その背景には、学生さんがゼミ活動を通して知り得た新たな考えを既存の知識に結びつけることで、知識そのものの進歩を目指すという考えがあります(吉見, 2012)。同様のことは他の授業でも触れることがありますが、ゼミの時間では、研究を行うことそれ自体を実践するという点で他の授業とは質が異なるといえそうです。

 

もう一つ、他の特徴として、ゼミごとに活動内容や方針が異なる点があげられます。たとえば、この教員ブログでもゼミの話について多くの先生方が記されており、その多様性を窺い知ることができます。この4月に開始した筆者のゼミでは、さっそくターントクルこども館との連携のもとで行っている調査注2をもとに、学生さんにその調査方法や解決すべき様々な問題について伝えています。

 

本稿では、ゼミに入る前の学生さんや他の皆さんのことを考えつつ、ゼミについて説明してきました。またどこかで、ゼミの具体的な活動について紹介ができる時を楽しみにしています。

 

注1このブログにおいて、当初はゼミメンバーの学外活動について記す予定でしたが、緊急事態宣言を受けて活動が延期となりました。

 

注2調査にご協力をいただいている皆様方には、この場をお借りして御礼申し上げます。

 

                       社会福祉学部福祉心理学科  芳賀道匡

 

[参考文献]

潮木守一(2008). フンボルト理念の終焉?  東信堂

吉見俊哉(2012). 大学とは何か 第2  岩波新書